お子様の初めての作品となるファーストアート。
ファーストアートの絵の具の組み合わせは、作品の印象を決める重要なポイントです。ダイソーなどの100均アイテムでも手軽にできますが、「おしゃれな配色がわからない」「失敗したくない」と悩む方も多いでしょう。
この記事では、おすすめの配色パターン、例えば人気のピンク系やアクセントになるゴールドの使い方、アクリル絵の具のおすすめの種類や基本的なアクリル絵の具のやり方、さらには絵の具の混ぜる順番や混ぜてもできない色の知識、そして重要なひび割れ対策まで、詳しく解説します。
- 失敗しないアクリル絵の具の種類と基本的なやり方
- ダイソーなど100均で揃う便利な画材
- おしゃれに見える色の組み合わせパターンと配色例
- ひび割れ対策やメディウムの使い方

ファーストアート絵の具の組み合わせの基本

- アクリル絵の具 おすすめの種類
- アクリル絵の具 やり方の手順
- 絵の具の混ぜる順番
- 混ぜてもできない色の知識
- ひび割れ対策と失敗しないコツ
アクリル絵の具 おすすめの種類
ファーストアートで使用する絵の具として、最もおすすめなのは「アクリル絵の具」です。アクリル絵の具は、アクリル樹脂を原料としており、乾くと耐水性を持つ特徴があります。これにより、作品を長くきれいに保存できる可能性が高まります。
よく似たものに「アクリルガッシュ」がありますが、これは顔料が多く不透明でマットな仕上がりが特徴です。アクリル絵の具に比べて樹脂分が少ないため、厚塗りするとひび割れしやすい傾向があります。ファーストアートでは絵の具をたっぷり使うことが多いため、耐久性と厚塗りへの耐性を考えると、透明感のある通常のアクリル絵の具の方が適していると言えます。
安全への配慮
アクリル絵の具は水性ですが、乾くとプラスチックのように固まります。お子様が誤って口に入れたり、舐めたりしないよう、制作中は必ず大人がそばで見守ってください。手についてもすぐに洗い流せば落ちやすいですが、衣服に付くと落ちにくいため注意が必要です。
アクリル絵の具 やり方の手順
ファーストアートの魅力は、お子様が自由に表現できることです。手が汚れない方法として、ジッパー付き保存袋を使ったアクリル絵の具のやり方が人気を集めています。
基本的な手順:
- キャンバスに絵の具をのせる
用意したキャンバスに、お好みの色のアクリル絵の具を点状に置いていきます。色数が多いと混ざりすぎて暗い色になるため、3〜5色程度がおすすめです。 - ジッパー付き保存袋に入れる
絵の具をのせたキャンバスを、ジッパー付き保存袋に入れます。空気を抜きながら、袋の口をしっかり閉じます。袋を二重にすると、万が一の漏れにも対応でき安心です。 - 自由に触って絵の具を伸ばす
袋の上から、お子様に自由に触ってもらいましょう。叩いたり、伸ばしたり、足で踏んでみたりと、感触を楽しみながらアート制作ができます。 - 乾かして完成
お子様が満足するまで遊んだら、キャンバスを袋からそっと取り出します。袋の端をハサミで切って開くと、作品を崩さずに取り出しやすいです。直射日光の当たらない場所で、絵の具が完全に乾くまで数日待ちます。
質感を変える「重曹」
絵の具に重曹を混ぜると、漆喰のようなザラザラとした立体感を出すことができます。目安として「絵の具2:重曹1」の割合で混ぜますが、後述するひび割れや分離の失敗にもつながる可能性があるため、注意が必要です。
絵の具の混ぜる順番
絵の具の混色には基本的なルールがあります。絵の具の混ぜる順番を意識するだけで、色の失敗を大きく減らすことができます。
結論から言うと、薄く明るい色に、それより濃い色や暗い色を「少しずつ」混ぜていくのが基本です。例えば、白に赤を少しずつ加えてピンクを作るイメージです。
逆に、濃い色に薄い色を混ぜて明るくしようとすると、想像以上に大量の薄い色(特に白)が必要になり、絵の具を無駄にしてしまうことがあります。黒や青などの強い色から混ぜ始めると、あっという間に全体が暗くなってしまい、修正が難しくなるため注意しましょう。
混ぜてもできない色の知識
ファーストアートの絵の具を選ぶ際、「この色は混ぜて作れるかな?」と考えることがあるかもしれません。しかし、混ぜてもできない色、いわゆる「色の三原色」やそれに近い色が存在します。
一般的に、絵の具の元となる顔料そのものの色(原色)は、他の色を混ぜ合わせて作り出すことができません。具体的には、以下のような色です。
- 赤(朱色系)
- 青(藍色系)
- 黄色(レモン色系)
- 白
- 黒
特に白は、色を明るくしたり、パステルカラーを作ったりするために必須の色ですが、他の色を混ぜても絶対に作ることはできません。同様に、色を暗くするための黒も基本的には作れないため、これらの色はあらかじめ用意しておく必要があります。
ひび割れ対策と失敗しないコツ
ファーストアートが完成して乾かしている途中で、「絵の具がひび割れてしまった」という失敗は少なくありません。これは、アクリル絵の具が乾燥する際に体積が収縮するために起こります。
ひび割れ対策として最も重要なのは、絵の具を厚塗りしすぎないことです。しかし、ファーストアートの魅力である立体感を出すためには、ある程度の厚塗りが必要になるジレンマがあります。
そこで活用したいのが「メディウム」と呼ばれる画材です。
メディウムを使ったひび割れ対策
- 絵の具に混ぜる
「ジェルメディウム」などをアクリル絵の具に混ぜ込む方法です。これは絵の具の「のり」のような役割を果たし、乾燥時のひび割れを防ぎつつ、透明感やツヤ(光沢)を出すことができます。 - 上からコーティングする
作品が完全に乾燥した後、「マットバーニッシュ」や「グロスメディウム」を水で少し薄めて上から塗る方法です。作品を保護し、ひび割れを防止する効果が期待できます。
重曹と絵の具の相性による失敗
質感出しのために重曹を混ぜる方法がありますが、使用するアクリル絵の具の種類によっては、化学反応を起こして分離してしまうケースが報告されています。ある情報によれば、セリアのアクリル絵の具に重曹を混ぜたところ、固まらずに水のように分離してしまったという失敗例がありました。これは、絵の具に含まれる乳化剤が重曹のアルカリ性に反応したためと考えられます。 もし重曹を使う場合は、必ず目立たない場所で少量テストしてから使用してください。
おしゃれなファーストアート絵の具の組み合わせ

- ダイソーなど100均で揃う画材
- おしゃれに見せる配色
- おすすめの配色アイデア
- ピンク系で可愛く
- ゴールドでアクセント
- ファーストアート 絵の具 組み合わせ総括
ダイソーなど100均で揃う画材
ファーストアートは、ダイソーやセリアといった100均ショップのアイテムだけで手軽に挑戦できるのも魅力です。高価な画材を揃えなくても、素敵な作品を作ることができます。
主な100均アイテム:
- キャンバス
正方形や長方形など、様々なサイズが揃っています。情報によれば、セリアのキャンバスはダイソーのものより厚みがあり、しっかりしているという声もあります。 - アクリル絵の具
最近のダイソーでは、くすみカラーやパステルカラーなど、おしゃれな色のバリエーションが豊富になっています。 - ジッパー付き保存袋
キャンバスが入る大きめのサイズを選びましょう。 - イーゼル
完成した作品を飾るための木製イーゼルも100均(ダイソーでは200円商品の場合も)で手に入ります。
100均の絵の具は量が少ない場合があるため、キャンバスの大きさに対して絵の具が不足しないよう、少し多めに用意しておくと安心です。
おしゃれに見せる配色
ファーストアートをおしゃれに仕上げるための配色のコツは、「まとまり感」と「遊び心」のバランスです。色が混ざり合うことを前提に、全体のトーンを考えると失敗が少なくなります。
おしゃれに見せるポイント:
- 色数を絞る
使用する色を3〜5色程度に絞るのがおすすめです。色数が多すぎると、すべてが混ざり合って最終的に暗く濁った色になりがちです。 - 色の系統(トーン)を合わせる
「赤・オレンジ・黄色」といった暖色系でまとめたり、「青・水色・緑」といった寒色系でまとめたりすると、色が混ざっても汚くなりにくく、統一感が出ます。 - 白を効果的に使う
白は、色と色の間に入ってクッションの役割を果たしたり、他の色と混ざってパステルカラーを生み出したりする重要な色です。キャンバスの余白として残すか、絵の具として多めに配置すると、明るく優しい印象に仕上がります。
おすすめの配色アイデア
具体的なおすすめの配色アイデアとして、自然界や芸術作品からヒントを得る方法があります。
テーマを決める配色
自然界にある色をテーマにすると、調和のとれた組み合わせが見つかります。
- 「アジサイ」: 青、紫、白、差し色に緑
- 「夕焼け」: オレンジ、赤、紫、差し色に濃い青
- 「夏の空」: 水色、白、差し色に黄色
また、モネやゴッホなど、好きな画家の作品で使われている色の組み合わせを参考にするのも、おしゃれな作品への近道です。
色の「トーン(調子)」や「色相(色味)」を揃える方法もおすすめです。
配色方法 | 説明 | 具体例 |
---|---|---|
トーンを揃える | 色の明るさや鮮やかさを揃えます。まとまり感が強くなります。 | 「淡いピンク」「淡い水色」「淡い黄色」など、パステルカラーだけでまとめる。 |
色相を揃える | 同じ色(例:青)で、明るさや鮮やかさを変えて幅を出します。 | 「濃い青」「水色」「白」のように、同系色でグラデーションを作る。 |
ピンク系で可愛く
ピンク系の配色は、赤ちゃんの可愛らしさを引き立てるため、ファーストアートで非常に人気のある組み合わせです。
ピンク系でまとめる場合、白を多めに使うのが成功のコツです。ピンクと白だけだと単調になりがちなため、差し色を加えると作品が引き締まります。
例えば、「ピンク(メイン)」「白(多め)」「ゴールド(アクセント)」の組み合わせは、可愛らしさと高級感が出ます。さらに「差し色」として、ごく少量だけイエローやミントグリーン、あるいはブルーを加えると、絶妙なニュアンスが生まれます。
ゴールドでアクセント
ファーストアートに高級感やおしゃれな雰囲気を取り入れたい場合、ゴールドやシルバーの絵の具をアクセントとして使うのがおすすめです。
ゴールドは豪華でエネルギッシュな印象を、シルバーは穏やかで知的な印象を与えます。暖色系の配色にはゴールド、寒色系の配色にはシルバーが馴染みやすい傾向があります。
金銀を使う時の注意点
ゴールドやシルバーの絵の具は、他の色の絵の具と混ざると輝きが失われ、飲み込まれてしまいがちです。 これを防ぐためには、以下の方法が有効です。
- 他の色よりも多めに乗せる。
- 他の色と少し離して乗せる。
- お子様が触った後、乾燥させる前にもう一度、上からゴールドを乗せる(後乗せ)。
ファーストアート 絵の具 組み合わせ総括
この記事で解説した、ファーストアートの絵の具の組み合わせに関する要点をまとめます。
- ファーストアートは赤ちゃんの初めてのアート作品
- 絵の具は耐久性のあるアクリル絵の具がおすすめ
- アクリルガッシュは厚塗りするとひび割れやすい
- やり方はジップロックを使うと手が汚れない
- キャンバスに絵の具を点状に置き袋に入れる
- 重曹を混ぜると立体感が出るが失敗のリスクもある
- 絵の具の混ぜる順番は薄い色から濃い色へ
- 白や黒、原色系は混ぜてもできない色
- ひび割れ対策には厚塗りを避けメディウムを使う
- メディウムは絵の具に混ぜるか上から塗る
- ダイソーやセリアなど100均の画材でも十分可能
- おしゃれな配色は色数を3〜5色に絞るのがコツ
- 暖色系や寒色系などトーンを揃えるとまとまる
- 白を多めに使うと明るい仕上がりになる
- ピンク系は白とゴールドと相性が良い
- ゴールドは他の色に消されやすいため後乗せや多めに使う
