SNSでよく見かけるイケメン診断や美男美女診断、つい気になってやってみたくなりますよね。AIが自分の顔を客観的に評価してくれるのは面白いですし、友達との話のネタにもぴったりです。でも、その一方でイケメン診断は危険という噂を耳にして、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、海外製アプリや診断サイトの中には、利用規約・プライバシーポリシーが分かりにくかったり、必要以上の権限やSNS連携を求めたりするものもあります。中には、診断結果を見せることを口実にLINE連携や外部アプリ連携を促し、許可した権限を悪用してスパム投稿・迷惑メッセージの送信につながるケースもあります。せっかく楽しむなら、後で後悔しないようにリスクをしっかり把握しておきたいところです。
この記事では、私が調べた範囲でわかった顔写真診断に潜むリスクの正体や、安全に遊ぶためのチェックポイントを分かりやすくまとめてみました。もしすでに怪しいサイトを使ってしまったという場合でも、LINE連携の解除方法など具体的な対処法を紹介しているので安心してくださいね。この記事を読めば、余計な心配をせずにデジタルコンテンツを楽しめるようになるはずです。なお、顔面偏差値系の診断が「どういう基準で点数化されるのか(AI・黄金比など)」を先に押さえておきたい方は、顔面偏差値しんだん完全ガイド|AI診断から黄金比まで徹底解説も参考にしてください。
- イケメン診断や顔写真診断に潜む具体的なプライバシーリスク
- 悪質な診断サイトが情報を抜き取る際の手口と実例
- TwitterやLINEでの乗っ取り・スパム被害を防ぐ設定方法
- 安心して利用できる安全な診断サービスを見分ける基準
イケメン診断が危険と言われる理由

なぜ「イケメン診断」という楽しいはずのコンテンツに「危険」という言葉がつきまとうのでしょうか。それは、私たちが無意識に提供している「顔写真」というデータの重要性と、それを巧みに狙う悪質な業者の存在があるからなんです。単なるお遊びの裏側に隠された、驚くべきリスクの構造について詳しく見ていきましょう。
- FaceAppなど海外アプリの危険性
- 顔診断サイトで身バレするリスク
- 悪質なイケメン診断詐欺の手口
- 診断メーカーが勝手にツイートする罠
- 診断後に届く迷惑メールと占い勧誘
FaceAppなど海外アプリの危険性
数年前に大流行したFaceAppをはじめとする海外製の加工・診断アプリは、そのデータの取り扱いが気になりやすい分野です。一番の注意点は、私たちがアップロードした顔写真がどのように処理され、どれくらいの期間保持され、どの範囲で共有され得るのかが、サービスごとに大きく異なることです。利用前に「どんなデータを」「何の目的で」「どれくらい保持するか」を最低限チェックしておくと安心です。
データの越境移転と永続的な利用許諾

海外製アプリの利用規約では、ユーザーがアップロードしたコンテンツについて「全世界」「ロイヤリティフリー」「サブライセンス可能」など、運営側がサービス提供のために必要な範囲で利用できる旨が明記されていることがあります。たとえばFaceAppの現行の規約では、ユーザーコンテンツをサービス提供のために利用するライセンスが定義され、プライバシーポリシーでは写真・動画は編集機能提供の目的でクラウド処理され、一定期間(例:24〜48時間)キャッシュされ得る旨が示されています。こうした記載がある場合、「アップロードした顔写真が、どのような目的・期間・範囲で処理される設計なのか」を理解したうえで使うことが重要です。
海外製アプリは、事業者の所在地や利用するクラウド基盤の都合で、データ処理が国外で行われることがあります。その場合でも直ちに違法というわけではありませんが、問い合わせ窓口や削除請求の手続きが分かりにくいサービスもあります。無料で遊べるからこそ、プライバシーポリシーが明確か、削除や問い合わせの導線があるかを確認してから利用しましょう。
顔診断サイトで身バレするリスク
「顔を診断するだけなら、名前も出してないし大丈夫」と油断していませんか?実は、思わぬ経路から身バレ(個人の特定)につながる危険性が潜んでいます。特に、顔診断に全く関係がないはずの「位置情報の許可」を求めてくるサイトやアプリは要注意です。
アプリ権限の過剰要求(パーミッション)
写真そのものに位置情報(EXIFデータ)が含まれていなくても、アプリ側が位置情報や端末情報へのアクセス権限を持つと、「誰が」「いつ」「どこ付近で」利用したかといった行動ログが蓄積され得ます。これらの情報が他のデータと組み合わされると、生活圏が推測される可能性もあります。診断に不要な権限(位置情報・連絡先・Bluetoothなど)を求める場合は、許可しない/利用自体を避けるのが安全です。
悪質なイケメン診断詐欺の手口
最近は、診断結果を「フック(餌)」にして、ユーザーを「占い詐欺」や「悪質有料サイト」へと誘導する手口が問題になっています。最初は無料でも、やりとりを続けるうちに不安を煽られ、課金へ誘導されるパターンが典型例です。

バーナム効果の悪用:「あなたは一見明るいですが、心に深い孤独を抱えていますね」といった、誰にでも当てはまる診断結果を表示して「この診断は当たる!」と信じ込ませる手法がよく使われます。
| フェーズ | 具体的な手口 | 読者の心理状態 |
|---|---|---|
| 1. 集客 | SNSで「AIがあなたの前世の顔を特定」などの広告 | 面白そう!やってみたい |
| 2. 信頼 | 無料診断で「当たっている」と思わせる結果を表示 | このサイトは本物かも? |
| 3. 危機 | 「あなたの顔に不幸の相が出ている」と不安を煽る | どうすれば助かるの?怖い |
| 4. 搾取 | 特別鑑定師との個別メール(有料)へ誘導 | 救われるならお金を払おう |
国民生活センターからも、こうした占いサイトや鑑定サイトに関する注意喚起が繰り返し行われています。(出典:独立行政法人国民生活センター「それって占い?!占い師や鑑定士を名乗る者から次々とメッセージが届いてやめられない」)
診断メーカーが勝手にツイートする罠
Twitter(現X)で大人気の「診断メーカー」などのプラットフォーム自体は非常に楽しいものですが、そこで公開されている個別の診断内容には注意が必要です。連携ボタンを押す際、「権限の確認」をスキップしていませんか?
Read and Write(読み書き権限)の危険性

外部サービスによっては、診断結果の表示や投稿を条件に「書き込み(投稿)を含む権限」を求めることがあります。これを許可すると、あなたの意思とは無関係に副業スパムや不審リンクなどの投稿をあなたの名前で発信されてしまう可能性があります。スパム投稿が続けば、アカウントの信用を失うだけでなく、プラットフォーム側の判断で機能制限や凍結に至るリスクもあります。
診断後に届く迷惑メールと占い勧誘
「メールアドレスを登録して結果を受け取る」タイプの診断には、より直接的なリスクがあります。入力されたアドレスは「実際に使われている有効なアドレス」として扱われやすく、サービスによっては広告配信や勧誘メッセージの対象になることがあります。すると、翌日から大量の「重要なお知らせ」「当選おめでとう」「守護霊からの伝言」といった迷惑メールが舞い込むようになるケースもあります。一度広まったアドレスを完全に回収するのは難しいため、安易なアドレス登録は禁物です。
イケメン診断の危険を回避する対策

「もう手遅れかも……」と不安になる必要はありません!もし怪しい診断を使ってしまった後でも、今すぐできる対処法があります。また、これから安全に楽しむための「目」を養うことも大切です。私が実践しているトラブル回避術を公開しますね。
- LINE連携を解除して安全を守る
- Twitter乗っ取りの解除手順
- 安全な顔診断アプリの見分け方
- 他人の写真を使う法的リスクと著作権
- 正しい知識でイケメン診断の危険を防ぐ
LINE連携を解除して安全を守る
LINEでの顔診断は、手軽な分だけ業者との距離が近くなりやすいのが特徴です。診断結果を得るために友だち追加した公式アカウントを「ブロック」しただけで終わらせていませんか?実は、それだけでは不十分な場合があるんです。
連動アプリ解除の重要性
LINEログイン等で外部サービスにプロフィール情報などへのアクセスを許可している場合、単にトークをブロックしただけでは「連動(許可)」が残ることがあります。以下の手順で「連動解除」を行い、許可を取り消しましょう。
【LINE連動解除の3ステップ】
- LINEアプリの「ホーム」>「設定(歯車マーク)」をタップ
- 「アカウント」>「連動アプリ」を選択
- 利用を止めたい診断サービスを選び、「連動を解除」を実行
Twitter乗っ取りの解除手順
もし自分のアカウントが勝手に怪しいツイートをしていたら、パニックにならずにアプリ連携の取り消しを行いましょう。これはパスワードを盗まれた「乗っ取り」とは異なり、あなたが「許可した権限」が利用されている状態の可能性があります。
アプリ許可の取り消し方法
Xのヘルプでも、設定内の「Apps and sessions(アプリとセッション)」から接続アプリの確認と取り消しができると案内されています。設定メニューの「セキュリティとアカウントアクセス」内にある「アプリとセッション」を開き、「連携しているアプリ」の一覧から不審なものを探して「アプリの許可を取り消す」を実行してください。これにより、外部からの投稿操作を遮断できます。その後、念のためパスワード変更や二要素認証の見直しも行うと安心です。加えて、スマホのロックや決済などでPIN(6桁数字)を使っている場合は、6桁の数字の組み合わせ一覧:危険なパターンと安全な作り方も合わせて確認しておくと、総合的なセキュリティが上がります。

安全な顔診断アプリの見分け方

「でも、やっぱり面白い診断アプリは使いたい!」という気持ち、よく分かります。そこで、私が新しいアプリをインストールする際に必ずチェックしている「安全のボーダーライン」をまとめました。
| チェック項目 | 安全なサイン | 危険なサイン |
|---|---|---|
| 運営元 | 企業情報・問い合わせ先・プライバシーポリシーが明確 | 運営者情報が薄い/連絡先が不明確 |
| 要求権限 | カメラ・写真アクセスなど用途に必要な範囲 | 連絡先、位置情報、SNSの投稿権限など用途不明な要求 |
| 収益モデル | 広告表示や有料プランなど、収益源が読み取れる | 完全無料で説明もなく高機能(運営継続の仕組みが不透明) |
| レビュー | 具体的な感想や改善履歴への言及がある | 短文の高評価が不自然に並ぶ/内容が薄い |
例えば、「BeautyPlus」や「Snow」といった大手アプリは、公式サイトやポリシー類が整備されていることが多く、少なくとも運営主体や利用条件を確認しやすいという意味では判断材料になります。ただし、どのアプリであっても「必要以上の権限を許可しない」「不要になったら連携を外す」などの基本動作は欠かせません。
他人の写真を使う法的リスクと著作権
自分を守るのと同じくらい大切なのが、他人を傷つけないことです。友達や芸能人の顔写真を勝手にアップロードして「イケメン度」を測定する行為には、法的なリスクが伴います。
肖像権と名誉毀損の問題

他人の顔写真には「肖像権」があり、本人の同意なく診断サイト(第三者のサーバー)に送信することは権利侵害になり得ます。また、診断結果が「不細工」などのネガティブな内容だった場合、それをSNSで晒す行為は侮辱罪や名誉毀損罪に問われる可能性もあります。たとえ冗談のつもりでも、相手にとっては一生残るデジタルタトゥーになりかねません。写真は必ず自分のものだけを使い、楽しむ範囲をわきまえましょう。
絶対に避けたい行為:
- SNSから拾った他人の写真で診断する
- 友達を馬鹿にする目的で診断結果を晒す
- 芸能人の写真を無断でアップロードする
正しい知識でイケメン診断の危険を防ぐ
イケメン診断や顔写真診断は、私たちの「知りたい」「認められたい」という欲求を刺激する非常に面白いコンテンツです。しかし、その裏側に潜むイケメン診断の危険を無視してはいけません。安易な「許可」が、あなたのプライバシーやアカウント、そして人間関係まで壊してしまう可能性があるからです。
大事なのは「診断そのものを否定すること」ではなく、「リスクを理解した上で賢く遊ぶこと」だと私は思います。怪しい権限は許可しない、怪しいURLは踏まない、そして他人の権利を尊重する。この3つを意識するだけで、ネットライフはぐっと安全になります。万が一の時は、専門の相談窓口を頼ることも忘れないでくださいね。正しい知識という武器を持って、安全に診断コンテンツを楽しみましょう!


