洗車好きの間で急速に知名度を上げているYouTubeチャンネル「BEAUTIFUL CARS®洗車チャンネル」。その驚くほど美しい仕上がりの動画に見入ってしまう一方で、Google検索の窓に「ビューティフルカーズ」と打ち込むと、「傷だらけ」「宗教」「怪しい」といった、少し不安になる関連キーワードが表示されることに気づきます。
私自身、「愛車をいつまでも新車のように保ちたい」と願う一人のカーオーナーとして、彼らの提唱する理論が本当に正しいのか、それともプロだからできる特殊な技術なのか、非常に気になっていました。特に、高額な純水器や特殊な洗剤を導入するには、失敗したくないという思いが強いですよね。
そこで今回は、ネット上に散らばる膨大な口コミやレビュー、そして公式が発信する技術情報をもとに、評判の背景を整理していきます。単なる「おすすめ紹介」ではなく、批判的な意見が出る理由まで掘り下げて解説します。
- 「洗車で傷だらけになる」という検索ワードが生まれた物理的な理由
- 純水器ピュアニッシュProの流量が少ない「科学的な根拠」
- 魔法の液体とも呼ばれるウォータースポットリムーバーのリスクと効果
- 埼玉入間店の閉店騒動から見る、店舗利用時の注意点
ビューティフルカーズの評判と製品の評価
まずは、ブランドの根幹にある独自の「洗車理論」や、ネット上で議論の的になっている主力製品についての評判を深掘りしていきます。単なるアイテムの良し悪しだけでなく、そこにある「思想」がユーザーの評価を二分しているようです。
- ビューティフルカーズの洗車は傷だらけになる?
- 宗教的で怪しいと言われる理念の背景
- 純水器ピュアニッシュProの口コミと欠点
- ウォータースポットリムーバーは落ちないのか
- イージーグロスコートナノがムラになる対策
- 洗車用品の価格が高いという批判の真偽
ビューティフルカーズの洗車は傷だらけになる?
検索候補に「傷だらけ」なんて言葉が出てくると、思わず「えっ、この店のやり方だと車が傷つくの?」とギョッとしてしまいますよね。ですが、文脈を追うと、これは単純な「施工クレーム」だけを指しているケースばかりではありません。むしろ、「洗車そのものが微細な傷の原因になり得る」という考え方に興味を持った人が、理屈を知りたくて検索している側面もあります。
なぜ「洗車=傷」なのか?
私たちが普段何気なくやっているスポンジ洗いは、状況次第で塗装に微細な傷(いわゆる洗車傷・スワール)を作りやすいのは事実です。ビューティフルカーズの主張は、ここをかなり強い言葉で言語化している点が特徴です。
傷発生のメカニズム
走行中や駐車中にボディに付着した砂・土・鉄粉などの粒子は、塗装面に対しては「研磨材」のように働きます。これらの粒子が残った状態でスポンジやクロスで擦ると、粒子を巻き込みながら表面に微細な線傷を入れやすくなります。

一般的なカー用品メーカーが「泡立ちの良さ」や「洗浄力」をアピールするのに対し、ビューティフルカーズは「いかに塗装面への接触と摩擦を減らし、粒子を先に排除するか」という考え方を前面に出しています。「傷だらけ」というキーワードは、従来の手洗い常識に疑問を持った人が「傷を増やさない洗車」を探す流れの中で生まれやすい、と捉えるのが自然です。
宗教的で怪しいと言われる理念の背景
ネットの一部、特に掲示板や匿名コメントなどでは「宗教っぽい」「信者」といった言葉も散見されます。これ、実際に彼らの発信を追うと理由は想像しやすいです。運営会社は株式会社ホワイトシードで、代表は村上篤さん。主張が一貫しており、良し悪しをハッキリ言い切る場面が多いことが、好意的にも否定的にも受け取られやすいのでしょう。
多くのメーカーが「誰でも簡単!」「超撥水!」とわかりやすいキャッチコピーで宣伝する中、ビューティフルカーズは「正しい洗車」という一つの解に寄せて説明します。「その常識は間違っています」と断定調になることもあるため、迷えるユーザーには頼もしく映る一方、従来の手法を愛用している人には「押し付けがましい」「排他的だ」と映ることがあります。

ただ、この「手順の根拠を説明し、失敗や注意点も含めて公開する」というスタイルが、長年の洗車悩みを整理したい層に刺さりやすいのも事実です。熱量の高さが「信者」に見えるのは、発信の密度が高い裏返し、とも言えます。
純水器ピュアニッシュProの口コミと欠点
洗車好きなら一度は憧れる純水器。「ピュアニッシュPro」は、公式の定価が29,480円(税込)で、洗車用品としては決して安くない投資です。評判はどうなのでしょうか。結論から言うと、評価は「満足」と「不満」に分かれやすい製品です。
| 評価 | 主な口コミ内容 | 背景にある事情 |
|---|---|---|
| 肯定的(高評価) | ・拭き上げを焦らなくて良い ・仕上がりの透明感が別次元 ・夏場の洗車が苦にならない | 水道水のミネラル分(硬度成分など)をイオン交換で減らし、水が乾いたあとに白く残る「ミネラル由来のシミ」を作りにくくするため。 |
| 否定的(低評価) | ・水がチョロチョロしか出ない ・準備や片付けが面倒 ・価格が高い | イオン交換樹脂は、水が通過する条件(流れ方・接触のしかた)によって性能が左右されやすく、勢い任せに使うと純水の安定性が落ちる場合があるため。結果として「ゆっくり目に使う」運用になりやすい。 |

「水が出ない」のは欠陥ではなく運用上の特性
否定的な口コミの多くは「勢いが弱い」「思ったよりテンポが悪い」に集中しがちです。これは不良というより、イオン交換方式の性質と、家庭の水道環境(蛇口・ホース・ノズル・水圧)の組み合わせで体感が変わりやすい点が原因になりやすいです。
また、公式情報として重要なのが耐水圧で、ピュアニッシュProは0.5MPa未満で使用するよう注意喚起されています。条件によっては減圧コネクターを使う設計です。つまり「勢いを上げれば解決」というタイプの製品ではなく、“安全な水圧の範囲で、純水を安定して作る”方向に寄せた考え方になります。購入前に、価格・採水量目安・耐水圧などの仕様を公式で確認しておくのが確実です。(出典:BEAUTIFUL CARS公式『洗車用純水器 ピュアニッシュPro』)
ウォータースポットリムーバーは落ちないのか
「最強の武器」として語られがちな“水シミ落とし”系ですが、ここは名称に注意が必要です。ビューティフルカーズでは、旧称「ウォータースポットリムーバー」は、現在「ミネラル リムーバー」という名称に整理されています。アプローチはコンパウンドで「削る」ではなく、酸性成分で「ミネラル汚れを溶解して落とす」方向です。
表面に固着したミネラル由来のシミ(白い輪ジミやウロコ状の付着物)には作用しやすい一方で、塗装面が既に劣化・侵食して“痕”として残っているもの(クレーター状、シミの輪郭だけが残る等)は、洗剤で完全に消えないことがあります。「落ちない」という声の一部は、この“汚れ”と“ダメージ痕”の混同で起きやすいです。家庭内の水回りで起きる「ミネラル由来の白い汚れ(いわゆる水垢)」の落とし方は、水垢汚れが落ちる洗剤6品を徹底比較(効果がない洗剤もわかる)も考え方の整理に役立ちます。

取り扱い注意!強力な酸性洗剤
ミネラル リムーバーは強い酸性の洗剤で、混合禁止(塩素系と併用不可)や、放置・乾燥させないことなど、明確な注意事項があります。また、ガラスや金属メッキ等は白濁の原因になり得るため、基本的に避けるべき部位とされています。
つまり、「塗れば何でも落ちる魔法の薬」ではなく、「使う部位・濃度感・すすぎ・安全対策を守って初めて成立するツール」です。DIYで使うなら、特に“区切って施工してすぐ流す”運用が現実的です。
イージーグロスコートナノがムラになる対策
仕上げ剤として知られる「イージーグロスコートナノ」については、現在は名称体系が整理され、同系統の製品が別名で案内されている時期があります(旧名称で呼ばれ続けているケースも多いです)。とはいえ、「ムラになる」という声が出る原因が“塗りすぎ”や“乾いた面に厚塗り”に寄りやすい点は、一般的な簡易コーティング剤でも共通しています。
伸びが良いタイプほど、固形ワックスの感覚で量を乗せるとムラが出やすく、拭き取りの難易度が上がります。動画や実演では、概ね次のようなコツが繰り返し語られています。
- クロスを水で濡らして固く絞り、その水分を利用して塗り広げる(湿式施工)
- 1パネルにつき1プッシュ〜2プッシュ程度の「少量」を徹底する
- ムラになったら、すぐに濡れたクロスで拭き取る

一度この「適量」の感覚を掴むと、日常メンテの負担が下がる一方、雑に“多めに塗って安心”が通用しにくいので、やはり使い手を選ぶ側面はあります。
洗車用品の価格が高いという批判の真偽
「ビューティフルカーズは高い」という批判。これは避けて通れない話題です。純水器に約3万円、ケミカルも一本数千円。ホームセンターに行けば数百円でカーシャンプーが買えることを考えると、確かに高額です。
ただ、彼らが販売しているのは「洗剤」単体というより、「傷・シミを増やしにくい運用に寄せた、手順込みの道具立て」という色合いが強いです。もちろん、これで誰でも必ず“コーティング再施工が不要になる”わけではありませんが、目的が「短時間でとにかく綺麗に見せる」ではなく、「劣化要因を減らして長期的に綺麗を保つ」に置かれているため、価格観が合う・合わないで評価が割れやすいのだと思います。なお「撥水(弾き)」は気持ちよさの反面、水滴が残って乾くと水垢になりやすいという落とし穴もあるため、撥水のメリット・デメリットは撥水と防水の違いと撥水コーティング剤の比較(超撥水の実用性検証)の考え方も参考になります。
「その場しのぎで安く済ませる」か、「初期投資をしてでも維持コストや手間を抑える」か。ここで評判が分かれている印象です。ある意味、クルマという“趣味”や“資産”にどう向き合うかが、製品評価に直結しやすいブランドです。
店舗運営に見るビューティフルカーズの評判
製品だけでなく、実店舗での施工サービスについても触れておきましょう。店舗は直営・フランチャイズなど形態が混在するため、オンライン上の評判だけでなく、運営体制の違いも理解しておくと安心です。
- 埼玉入間店が閉店したトラブルの詳細
- 横浜や千葉など他店舗への予約と影響
- フランチャイズ店で失敗しないための注意点
- YouTube動画で見る施工事例と反応
- ビューティフルカーズの評判に関する総括
埼玉入間店が閉店したトラブルの詳細
関東のユーザーの間で話題になりやすいのが「埼玉入間」に関する情報です。まず事実として押さえておきたいのは、「埼玉入間」は一度“閉店”が語られた時期があることです。公式のお知らせでは、2023年時点で「昨年閉店してしまった埼玉入間」という表現が出ており、その後に「BEAUTIFUL CARS® EXPERIENCE CENTER 埼玉入間」として体制を整えた運用が案内されています。
この“閉店→体制変更→再始動”の流れがあるため、時期の違う口コミやSNS投稿が混ざると、「今やってるの?」「連絡がつくの?」と情報が錯綜しやすくなります。加えて、EXPERIENCE CENTER埼玉入間は電話設置がない時期があるなど、連絡手段が店舗ごとに異なる点も、誤解や不安を生みやすい要因になります。
現在の状況
公式ブログでは埼玉入間から継続的にお知らせ投稿があり、2025年にも臨時休業の告知や、2026年からの定休日変更などの案内が出ています。つまり「常時閉店している」という状態ではなく、運用ルール(営業時間・定休日・受付形態)が変わる可能性があるため、利用前に最新の公式発信を確認するのが確実です。
横浜や千葉など他店舗への予約と影響
店舗の閉店・体制変更があると、どうしても需要が近隣店に流れます。実際に、千葉千城台は公式告知で2023年8月31日をもって閉店と案内されています。そのため、千葉方面の既存顧客のメンテナンス先として、横浜港北や埼玉入間が案内される流れがありました。
「横浜港北店」は独立した運営会社情報も公開されており、施工依頼が集中すれば予約が取りづらくなることは十分起こり得ます。店舗によって受付方法・混雑状況が変わるため、通える範囲に複数の候補(バックアップ)を持っておくと安心です。

フランチャイズ店で失敗しないための注意点
本店を含む直営の安心感を評価する声がある一方、店舗が複数あるブランドでは、どうしてもオーナーやスタッフ、受付導線によって体験が変わることがあります。これはビューティフルカーズに限らず、店舗型サービス全般に言えることです。
店舗選びで失敗しないためには、単に「家から近いから」という理由だけで決めないことが重要です。
- Googleマップの最新口コミをチェックする(特にここ数ヶ月のもの)
- その店舗が発信しているブログやInstagramを見る(施工事例を丁寧にアップしているか)
- 問い合わせ導線(電話/LINE/メール)と返信速度を確認する
こういった細かい部分に、運営の安定性や誠実さは表れます。洗車やコーティングは繊細な作業なので、結局は「人」と「運用」を見て選ぶのが一番安全です。
YouTube動画で見る施工事例と反応
店舗選びの参考になるのが、やはりYouTubeの施工動画です。ビューティフルカーズのチャンネルでは、実際にどんな手順で、どれくらいの手間をかけて作業しているかが可視化されています。
動画のコメント欄を見ると、「ここまでやってくれるなら数万円でも安い」という肯定的な意見もあれば、「細かすぎて自分には無理、店に頼みたいけど近くにない」という意見もあります。自分が求めるクオリティと、店舗が提供するサービスレベルがマッチしているか、動画を通じて事前にお見合いができるのは現代ならではのメリットです。「自分の車がどう扱われるか」を事前にイメージできることは、安心感に直結します。
ビューティフルカーズの評判に関する総括
ここまで整理してきて、ビューティフルカーズというブランドは、決して「万人向け」ではないことがハッキリします。
ビューティフルカーズが向いていない人
- 洗車を「面倒な作業」として、短時間で済ませたい人
- 初期投資やランニングコストを極限まで抑えたい人
- 細かい理屈よりも、手軽さを重視する人
ビューティフルカーズを強くおすすめできる人
- 「なぜ傷つくのか」「なぜこの成分なのか」という理屈に納得したい人
- 手間やコストがかかっても、新車の輝きを本気で維持したい人
- 洗車の時間を「愛車との対話」として楽しめる人
評判が良いか悪いかは、結局のところ、私たちがクルマという存在に何を求めているかによります。もしあなたが、愛車の輝きを長期で維持するために「理由のある手順」を積み上げたいタイプなら、ビューティフルカーズの考え方は刺さりやすいはずです。まずはYouTubeを見て、その「哲学」に共感できるか確かめてみるのが、いちばん失敗の少ない入り方だと思います。


