健康食品やネットワークビジネスの世界で長年トップを走り続けている、アムウェイとミキプルーンという二つの名前をご存知でしょうか。
友人から「健康にいいよ」と勧められたり、あるいは副業に興味を持って調べているうちに、この二大巨頭の存在にたどり着いた方も多いかもしれません。
インターネットでこれらの評判や仕組みについて検索してみると、熱狂的なファンの声から少し怖い噂まで、様々な情報が出てきて正直混乱してしまいますよね。
実は私自身も、この二社がなぜこれほどまでに市場で強い力を持っているのか、そして私たちの身近な通販サイトでどのような形で販売されているのか、とても気になっていました。特に公式サイトではない場所で定価よりも安く売られている商品には、賞味期限や品質に関する意外な事情が隠されているようです。
今回は、業界のデータや実際の流通状況を詳しくリサーチしてみましたので、その実態を皆さんと一緒に見ていきたいと思います。
- 国内売上ランキング1位と2位を独占する両社の市場規模と現状
- ミキプルーンの代理店制度とアムウェイのABOシステムの違い
- 通販サイトで商品が定価より安く販売されている背景とカラクリ
- 購入する際に知っておくべき賞味期限や品質に関するリスク
アムウェイとミキプルーンの徹底比較

まずは、日本のダイレクトセリング業界を牽引するこの二大巨頭が、現在どのような立ち位置にあるのかを見ていきましょう。どちらも誰もが知る有名な企業ですが、そのビジネスモデルや好まれる商品の傾向、そして企業の成り立ちには、意外と大きな違いがあるようです。それぞれの特徴を深く理解することで、なぜこれほど長く支持されているのかが見えてきます。
なお、アムウェイと別の大手ネットワークビジネス企業であるニュースキンとの違いについては、アムウェイとニュースキンの違いは?業績とリスクを比較で詳しく解説しています。
2024年の売上ランキングと市場
健康食品のネットワークビジネス市場において、この二社は圧倒的な存在感を放っています。2024年の最新データ(月刊ネットワークビジネス調べ)を見ると、集計対象となった65社の合計売上高は約2,886億円(2,885億7,400万円)にも上ります。この数字だけでも市場の巨大さが分かりますが、その頂点に君臨しているのが1位の三基商事(ミキプルーン)と、2位の日本アムウェイです。
この「1位と2位」というポジションは、ここ数年のランキング(健康食品分野・売上高ランキングなど)でも両社が常にトップ争いを続けている構図になっており、「不動の二強体制」と言える状況ですね。面白いのは、1位の三基商事が国内資本の日本企業であるのに対し、2位のアムウェイは世界的な外資系企業であるという点です。日本国内における「国産ブランドへの根強い信頼」と、世界中で展開される「グローバルブランドの展開力」が、巨大な市場を真っ二つに分けて競い合っている構図が見えてきます。
ちなみに、3位には「フォーデイズ」が入っていますが、上位2社の売上規模は群を抜いており、業界のトレンドを左右する大きな影響力を持っています。
また、市場全体としては成熟期を迎えており、コンプライアンス規制の強化などもあって、単に「売ればいい」という時代ではなくなってきています。その中でトップを走り続ける両社の底力は、やはり相当なものだと言えるでしょう。
アムウェイとミキプルーンの仕組み
両社とも「人から人へ」口コミで商品を伝えるビジネスですが、そのシステムには決定的な違いがあります。ここを理解すると、勧誘された時の印象の違いも腑に落ちるかもしれません。
三基商事の「代理店制度」
まず、三基商事(ミキプルーン)は「代理店制度」を採用しています。これは一般的なネットワークビジネスでイメージされる個人の連鎖販売よりも、日本の伝統的な商習慣に近い形です。例えば、調査で見かけた「小松商事」のように、法人格を持って地域に根付き、組織的に販売活動を行っている代理店も存在します。「近所の顔なじみの代理店さん」といった感じで、地域コミュニティに入り込んでいるのが強みです。このBtoBtoCに近い強固な販売網が、業界上位の安定した売上を支える土台になっているんですね。
アムウェイの「ABOシステム」
一方、日本アムウェイは「ABO(アムウェイビジネスオーナー)」と呼ばれる個人事業主が主体となるシステムです。こちらは個人のネットワークを多段階に広げていく、いわゆるMLM(マルチレベルマーケティング)の王道スタイルと言えます。会社員や主婦が副業としてスタートしやすく、自分の頑張り次第で組織を拡大できる「アメリカンドリーム」的な側面があります。誰でも比較的参入しやすい反面、個人の活動量やモチベーションに依存する部分が大きいのが特徴です。
アムウェイやミキプルーン商品の違い
主力商品のアプローチも対照的です。どちらも健康をテーマにしていますが、その哲学には違いがあります。
ミキプルーンはその名の通り、カリフォルニア産の乾燥プルーンから抽出したエキスである「ミキプルーン エキストラクト」という単一素材を徹底的に深掘りしています。「プルーン=健康に良い」というシンプルで分かりやすいメッセージが、昭和から平成、令和と世代を超えて愛される理由かもしれません。これに加えて、関節向けの「ミキジョイントビューティー」や美容向けの「ミキアスプリプラス」などを展開し、特定のニーズに応えるラインナップを揃えています。
対するアムウェイは、サプリメントブランド「ニュートリライト」を筆頭に、植物栄養素(ファイトケミカル)の科学的アプローチを前面に押し出しています。自社農場での有機栽培から製品化までを一貫して行う「Seed to Supplement(種からサプリメントまで)」というストーリーは非常に強力です。100%植物性プロテインや、炭水化物に着目した「カロリージャスト」、目の健康をサポートする「アイブレンド」など、現代人の多様なライフスタイルに合わせた幅広い製品展開が魅力です。
| 項目 | 三基商事(ミキプルーン) | 日本アムウェイ |
|---|---|---|
| 主力製品 | プルーン抽出エキス | ニュートリライト(サプリ全般) |
| アプローチ | 単一素材の深耕・食育・伝統 | 科学的研究・有機栽培・先進性 |
| ビジネス形態 | 代理店制度(法人含む) | ABO(個人事業主主体) |
アムウェイとミキプルーンの将来性
ここ最近の業績トレンドを見ると、市場の変化が見て取れます。日本アムウェイの2024年12月期決算(2025年公表)では、売上高が746億8,000万円となり、前期80,398百万円から前期比で約7.1%の減少と報じられています。公式資料の製品群別データでは、栄養補助食品が売上構成比の約57%を占めており、サプリメントが事業全体を大きく支えていることがわかります。
一方で、三基商事は健康食品分野のランキングなどで1位となる年も多く、業界の上位常連として安定したポジションを保っています。市場全体が成熟し縮小傾向にある中で、アムウェイのような大手外資系企業が苦戦している事実は、従来の「対面で集まって熱気を高める」ような販売モデルが転換期を迎えていることを示唆しているのかもしれません。デジタルシフトや若年層へのアプローチが、今後の明暗を分ける鍵になりそうですね。
重要なデータ参照:
日本アムウェイの最新の業績や企業活動については、公式の発表資料も参考にしてみてください。
(出典:日本アムウェイ合同会社「2024年12月期の業績発表(公式企業サイト)」)
アムウェイとミキプルーンの検索理由
なぜ多くの人が「アムウェイ ミキプルーン」とセットで検索するのでしょうか?
一つの理由は、ビジネスとしての比較検討です。「売上1位と2位、ビジネスとしてやるならどっちが将来性がある?」という視点ですね。そしてもう一つ、より切実な理由が「商品の購入ルート」に関するものです。実は、両社の製品は正規ルート以外にも、Yahoo!ショッピングや楽天市場などのECサイトで広く流通しています。「会員登録の手間をかけたくない」「しがらみなしに商品を試してみたい」「少しでも安く買いたい」というプラグマティックな消費者が、両社の製品を横断的に検索している実態があるのです。この「ネットでの安売り」こそが、次の章で解説する最大のテーマになります。
アムウェイやミキプルーン製品の流通

ここからは、表向きのカタログや公式サイトには載っていない、ネット通販市場における「二次流通」のリアルな実情について深掘りしていきます。実はここには、ビジネス会員たちの知られざる事情や苦悩が垣間見えます。
通販サイトでの在庫処分と実態
本来、これらの商品は登録した会員から直接購入するのが正規のルールです。しかし、ECサイトを検索すると「ファイングッズ」のような第三者業者が、ミキプルーンやアムウェイ製品を大量に販売しているのをよく見かけますよね。
これは、会員がタイトル(ランク)の維持やボーナス取得のために自分で商品を買い込む、いわゆる「在庫過多」が背景にあると考えられます。「今月あと少し買えばタイトルを維持できる…」といった状況で買い込んだ商品が、自宅の部屋を占領してしまう。そうした在庫を現金化するために、買取業者やECサイトに商品が流れているとみられます。ECサイトでよく見かける「5本セット」や「お徳用サイズ」の販売は、個人消費の枠を超えた大量購入があったことの裏付けとも言えるでしょう。
ネット購入時の賞味期限リスク
通販で安く買う際に最も注意したいのが商品の鮮度です。ECサイトの商品説明を隅々までよく読むと、「賞味期限:半年以上」といった条件付きの記述が散見されます。
新品のサプリメントであれば、メーカー直送なら通常は1年以上の賞味期限があることが多いです。「半年以上」という表記は、裏を返せば製造からある程度時間が経過し、会員の自宅などで保管されていた期間があることを示唆しています。
また、「パッケージ違い含む」や「旧パッケージ」といった記載も、メーカーのリニューアル時期と在庫放出のタイミングがズレている証拠です。安い価格には必ず理由があります。その安さの裏には、こうした「訳あり」の事情があることを理解しておく必要があります。
アムウェイとミキプルーンの価格
二次流通市場の最大の魅力は、やはり価格です。正規ルートで購入するよりも、圧倒的に安く手に入ることが多いです。例えば、ミキジョイントビューティーが2,000円台後半、アムウェイのプロテインが5,000〜6,000円台など、正規の会員価格や標準小売価格よりも安価に設定されているケースが多く見られます。
「人間関係のしがらみなしに買いたい」「会員登録の手間を省きたい」というユーザーにとって、この価格差は非常に魅力的です。メーカー側からすればブランド価値に関わる深刻な問題ですが、皮肉にもこうした安価な入手ルートが、製品のお試しや普及を底支えしている側面も否定できません。「まずはネットで安く買って試してみて、気に入ったら正規会員になる」という逆の流れも、実は少なくないのかもしれません。
アムウェイやミキプルーンの買取
先ほど触れたように、ネットで売られている商品の多くは、元々は正規会員が購入したものです。ビジネスに参加している人の中には、ノルマ達成やランク維持のために必要以上の商品を抱えてしまう人がいます。
そうした在庫を買い取る専門業者が存在し、そこからECサイトへと流れていくエコシステムが出来上がっています。つまり、私たちがネットで安く見かける商品は、「誰かの頑張りの結晶(または無理の結果)」である可能性が高いのです。この流通構造を知ると、単に「安いからラッキー」だけではない、複雑な業界の裏側が見えてきますね。商品の一つ一つに、ビジネス会員のドラマが詰まっていると言えるかもしれません。
アムウェイとミキプルーンの選び方
最後に、これら二社の製品とどう付き合うべきか、私なりの視点でまとめてみます。どちらも素晴らしい製品ですが、入手方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。
- 正規ルートのメリット:
- 最新の製造ロットで賞味期限も安心。
- 担当者からの詳しいカウンセリングやサポートが受けられる。
- 適切な温度管理など、保管状態が保証されている。
- ECサイト(非正規)のメリット:
- 価格が安く、お財布に優しい。
- 会員登録の手間がなく、手軽に購入できる。
- 人間関係のしがらみを気にしなくて良い。
- ECサイトのリスク:
- 賞味期限が短い可能性がある。
- 保管状況が不明(夏場に高温の部屋にあった可能性も)。
- メーカー保証の対象外となるケースが多い。
ミキプルーンもアムウェイも、製品そのものの品質や研究開発体制は非常に高い水準にあります。だからこそ、これだけ長く多くの人に支持されているのでしょう。もし、あなたが「ビジネスとして真剣に取り組みたい」あるいは「常に万全の状態の商品を使いたい」のであれば、正規ルート一択です。一方で、「とにかく安く試してみたい」「まずは味を知りたい」という場合は、賞味期限などのリスクを十分に理解した上でECサイトを利用するのも一つの選択肢かもしれません。
ご自身の目的や価値観に合わせて、賢く使い分けていくのが良いのではないかなと思います。
※本記事の情報は一般的な調査に基づくものであり、特定の効果を保証するものではありません。最終的な購入や契約の判断は、公式サイト等の情報を確認の上、ご自身の責任で行ってください。

