幅広い業種に需要がある衛生管理者は試験難易度が低く、人気な国家資格の1つです。
企業によっては持っているだけで、給与手当てが付くこともあるのでおすすめの資格です。
本記事で紹介している勉強方法は、勉強が苦手で偏差値30台だった筆者が2週間で試験に一発合格した際のやり方になります。
1日に3時間勉強するような詰め込み式の勉強ではなく、1日1時間だけです。
勉強時間を増やせば1週間で合格することもあり得ます。
試験まであと1ヶ月を切ったという方でもまだ間に合うはずなので参考にしてみてください。
第2種衛生管理者の資格とは?
職場環境を安全かつ衛生的にする役割を担います。
常時50人以上の労働者が働く事業場には必ず1人以上の衛生管理者を置くように法律で定められており、ニーズが高いです。
国家資格の中では取得難易度が低く、合格率は例年50%程です。
半分も落ちてるの?と思うかもしれませんが、実際不合格になるのは、ほとんど勉強せずに受けたり、科目をバランスよく勉強していない人が大半を占めています。
必要な勉強時間
第2種衛生管理者の一般的な勉強時間は約60時間と言われており、1日1時間の場合、約2ケ月間の勉強が必要になります。
宅建よりは簡単で、自動車の運転免許・簿記3級よりは少し難しいレベルです。
本記事で紹介するやり方は約60時間ではなく、14時間(2週間)で合格する方法です。
試験内容・試験時間
試験時間は3時間で、第2種衛生管理者の科目は下記表の3つです。
- 労働衛生
- 関係法令
- 労働生理
種類 | 試 験 科 目 | 試験時間 | ||
---|---|---|---|---|
範 囲 | 出題数(配点) | |||
第一種 衛生管理者 | 労働衛生 | 有害業務に係るもの | 10問(80点) | 13:30~16:30 (3時間) 科目免除者は 13:30~15:45 (2時間15分) |
有害業務に係るもの以外のもの | 7問(70点) | |||
関係法令 | 有害業務に係るもの | 10問(80点) | ||
労働生理 | 有害業務に係るもの以外のもの | 7問(70点) | ||
特例 第一種 衛生管理者 | 労働衛生(有害業務に係るものに限る。) | 10問(80点) | 13:30~15:30 (2時間) | |
関係法令(有害業務に係るものに限る。) | 10問(80点) | |||
第二種 衛生管理者 | 労働衛生(有害業務に係るものを除く。) | 10問(100点) | 13:30~16:30 (3時間) 科目免除者は 13:30~15:45 (2時間15分) | |
関係法令(有害業務に係るものを除く。) | 10問(100点) | |||
労働生理 | 10問(100点) |
3科目それぞれ10問(100点満点)で各科目の得点が40%以上、かつ全科目の総得点が60%以上が合格条件になります。
合計得点でクリアしていても、1つの科目が満たないと不合格になってしまうので不得意な科目は後半で集中的に勉強していきます。
裏ワザ勉強法
ここで紹介している勉強方法はあくまでも、資格取得に特化したやり方です。しっかり知識を身に着けたい方には不向きなのでご注意ください。
また、短期集中型なので期間が空くと忘れやすいため、試験の1ヶ月前くらいに勉強するとちょうどいいと思います。
用意するもの
用意するものは3つだけです。
- 問題集(出来れば2冊)
- 筆記具
- ノートなど紙
書籍に書き込みたくない方もいるとは思いますが、資格取得のためと思って割り切りましょう。
必要なものは、過去問だけが記載された問題集です。
問題と答えが別々。回答に解説付きで最新のものがベストです。回答に解説がある本なら問題の一部を変えられても応用が利きます。
試験に出る確率が高い問題には、星の数で重要度を表している本も優先度の高い部分を効率的に勉強できるのでおすすめです。
1冊で十分ですが、不安な方は2冊あるといいと思います。
またネットで過去問をまとめた物もありますが、印刷など準備が面倒なのでなるべく書籍がいいです。
こんなやつ
回答に解説付き(重要な部分には赤字で記載)。問題集と答えは別冊なので見比べて勉強もできます。
「問題を繰り返し、解く」ことが重要なので、しくみや詳細を説明した内容や第一種衛生管理者の範囲が記載されている書籍は不要です。
【第1ステップ】初見で問題を解く
勉強目安:3~5時間
- 労働衛生
- 関係法令
- 労働生理
3科目のうちどの科目からでもいいので、まずは問題を解いてみます。
答えは書籍に書き込まず、ノートや要らない紙などに書いていきます。
ここで重要なのは、自分なりに考えて答えを出すことです。
一通り問題が解き終わったら、答え合わせをして間違った問題文の横などに×印を付けていきます。
×が付いた問題は、解いていた時の考えを思い出しながら回答と答えを確認することで記憶が定着しやすくなります。
ここまでを1つの流れとして約20ページ程度で区切って進めていきます。
【第2ステップ】間違えたところを繰り返し解く
勉強目安:5時間前後
全ての問題の解答が終わったら、ステップ1のように最初から再度問題を解き間違えた問題に×をつけていきます。
何度も問題を解くことによって、問題文に対して正しい回答の文(問いと答えの型)が何なのか覚えてきます。
4~5回も繰り返すと、×印を付ける頻度も少なくなってきます。
ここで注意するのは、最初から最後まで一気にやらないことです。
ざっくりと10~15ページ区切りで繰り返し行い、正解率が80%以上を超えたら次の10~15ページをやるようにしていきます。
一気にやると情報量が多く記憶しづらいので効率が下がります。
記憶力が低い私の場合、10ページが限界でした。
この工程を最初から最後までページを区切って1冊分終わらせます。
【第3ステップ】改めて、最初から問題を解く
勉強目安:3時間前後
第3ステップまでこれば正解率が8割以上になっていると思いますが前半の問題を忘れているはずなので、改めて最初から問題を解いていきます。
間違えたところは×印を付けますが、これまでに付けた位置とは違う部分に書き込んでいきます。
一通り問題を解き終えたら、間違えた問題だけを再度解き×印が付かなくなるまで繰り返します。
あまりにも×が多い場合は、ページを区切って繰り返し解く方が覚えやすいです。
問題によっては10回以上目にする問題も出てくると思います。
試験当日は×印が多くついた問題を中心に確認していきます。
【第4ステップ】余裕があれば他の問題を解いてみる
何度も問題を解くことで、問題の順序や記載された問題の位置など別の情報を元に記憶している可能性があります。
そのため繰り返しやった問題集とは別に他の問題を解くことをおすすめします。
違う問題を解くことで新たな発見や、理解していなかった問題など必ず見つかるので合格率を上げたい方は参考にしてみてください。
第2種衛生管理者を取ると良いメリット
第2種衛生管理者を持っていると、就職や転職に有利です。
企業によっては資格を持っていると、資格取得者として給与手当が付くことがあります。
また有効期限がない(再受験・更新がない)のもメリットの1つです。
資格を1回取るだけでずーっと使えます。
おすすめの参考書
今回紹介した勉強方法は、あくまでも資格取得するためだけのやり方です。
1日1時間、2週間あれば正解率は70%前後になっているはずです。
試験内容によっては勉強した書籍には記載されていない問題を目にすることもあるので、あとは運しだいです。
合格率を上げたい場合は1冊を繰り返し解き、正解率90%を超えれば別の書籍やネットの問題をどんどん解くことがおすすめです。