キッチンや浴室などに使用される撥水コーティング剤は、コーティングすることで汚れがつきにくい状態になり、掃除の手間が省ける特徴があります。
予防清掃と呼ばれることもあり、キレイに保つこと・掃除の頻度を減らすことを目的に開発されています。
洗剤メーカーの営業として勤務する私が、気になった商品3つを比較してみました!
今回比較する商品は
- 超撥水コーティング剤 弾き【メーカー:友和】
- コーティング職人【メーカー:允セサミ】
- ウルトラハードコーティングキッチンシンク水回り用【メーカー:リンレイ】2022年10月20日発売の商品で最も新しいコーティング剤です。
以上の3品を比較します。
撥水剤の力とはどれくらいの効果があるのか?珪藻土で試してみました。
水を吸いやすい珪藻土でも、撥水加工済みは染み込んでもいないです。
撥水と防水の違いは?
撥水とは水と接触面との触れ合う面積が減ることによって「水玉がころころする状態」です。弾いて見えるのはこのためです。撥水加工されたものは水を押し込む力が強いと水が通り抜けてしまいます。
撥水剤では主にシリコーンと呼ばれる成分により、表面をコーティングし弾いています。
対して防水とは「水を通さないもの」です。例えるならウイルスから守るために、ガーゼマスク(撥水)をしているかガスマスク(防水)をしているかのようなものです。
撥水コーティングのメリット・デメリットは?
メリット
- 水を弾くので汚れがつきにくくなります
- 防カビ剤が入っている物もあるので、ヌメリ・カビの発生を抑制する効果があります
デメリット
- 弾いて玉になった水滴が部分的に残るので、そのまま乾燥すると水アカ汚れになる
- 耐久性能は早いと数日。1~2週間で効果がなくなる
撥水コーティング剤3品を比較
性能一覧
メーカー名 | 友和 | 允セサミ | リンレイ |
商品名 | Tipo’s超撥水 コーティング弾き | コーティング職人 | ウルトラハード コーティング |
参考価格 | 792円 | 1,845円 | 980円 |
商品画像 | |||
容量 | 500ml | 200ml | 500ml |
性質 | 中性 | 中性 | 弱アルカリ性 |
匂い | ほぼ無し | ややキツイ | ほぼ無し |
成分 | 特殊シリコーンオイル アルコール系溶剤 安定化剤・フッ素樹脂 防カビ剤 | 防汚コーティング剤 石油系炭化水素 シリコーン類 | シリコーン 防カビ剤・水 |
用途 | シンク・洗面台・浴室 トイレ・外壁 | シンク・洗面台・浴室 トイレ・ガラス・鏡・換気扇 車のボディ・ホイール | シンク・洗面台・浴室 |
撥水力 | そこそこ | とても強力 | 強力 |
流水力 | 水滴がかなり残る | 水滴が残る | 水滴はほぼ流れる |
コスト パフォーマンス | 性能がイマイチ | 良いが高い | 良い |
おすすめ度 | (3.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (4.5 / 5.0) |
タイトル | メーカー公式サイト | メーカー公式サイト | メーカー公式サイト |
ウルトラハードコーティングは同日の店頭で購入した価格です。
それぞれのメリット・デメリット
- Tipo’s超撥水コーティング弾き
- 成分の種類が豊富で、幅広い用途で使用できます。ただし性能がやや劣ります。
付替え用のボトルがあります。 - コーティング職人
- 撥水力は1番強力で用途も幅広く使用できます。ただし火気厳禁の危険等級Ⅲ、第4類第二石油類です。唯一スプレータイプではない本格的な撥水剤で、ガラス系とシリコン系が合わさっているので耐久性も優れています。
- ウルトラハードコーティング
- コストパフォーマンスと流水性(水滴が残りにくい)は1番です。ただし用途が限られています。
紹介動画
友和 Tipo’s 弾き 500ml 家中の汚れを弾く 水回り用超撥水コーティング剤 弾き
ホームセンターやドラッグストアなどに高確率で販売されている商品です。3つの中では最も初めに販売された根強い人気がある商品です。
特徴はフッ素樹脂加工とシリコーンにより水を弾いてくれます。キッチン・風呂以外にもトイレやブロック塀など用途が多いです。
ハウスクリーニングのノウハウを活かし、ハウスクリーニングの現場で実際に使用されている洗剤シリーズのコーティング剤です。
スプレー仕様ではなく直接液体を撒くタイプになります。撥水能力は抜群に良く、3品の中では最も撥水性に優れています。
2022年10月20日に発売された新商品です。
SNS等でも最近有名になってきたウルトラハードクリーナーシリーズから新発売となったコーティング剤です。
特徴は水弾きの性能に加えて、水滴が残りにくくなる設計になっています。ただ弾くだけの能力では水滴が残ってしまい、乾燥すると水アカになるデメリットを解消した商品です。
他の撥水剤と比べて水が流れやすい効果があります。
コーティングの効果は?試した結果
コーティングの前にスポンジなどで汚れを取ります。メラニンスポンジなどは細かなキズがつきやすいので控えた方がいいです。
洗い終わったら、タオルなどで水滴を全て拭き取ります。
全面を拭き取りました。
それぞれのコーティング剤を使用します。右上が「Tipo’s超撥水コーティング弾き」
左半分は「ウルトラハードコーティング」をスプレーしました。
右下に「コーティング職人」を垂らします。
それぞれ撒いたエリア分けです。
洗面器いっぱいに水を入れ流した後です。右上の部分が塊で水分が残っています。
次に普段通り食器を洗った後です。左側は比較的水滴が少ない結果になりました。
洗い方によっては全体にもう少し水滴が付く場合もあります。
浴室のカビ対策にも効果的
浴室の壁面や蛇口、風呂いすなどに使用すると防カビやヌメリの防止になります。
壁を拭いたり、水切りワイパーで取らなくても全て流れきってくれるので、極論バスタブ内の掃除だけで済むので毎日のお風呂掃除の負担が減ります。
お風呂で注意すべき点は、鏡にも使用できると書いている商品もありますが、撥水効果により曇りやすくなるのであまりおすすめはしません。
ちなみにお風呂とは関係ありませんが、トイレも個人的におすすめしません。理由は撥水効果で水が流れる動線が変わってしまうためです。
本来流れない部分に水が流れ、効果が薄れると本来の動線に戻ります。普段流れない部分に一定期間流れてしまうことが原因で逆に汚れがついてしまいます。
効果を継続するなら塗り直しはこまめにやる。
キッチンシンクの場合、継続期間は1~2週間程度です。
食器を洗う量や、頻度によっても耐久期間が変わります。お湯程度なら問題ありませんが、熱湯には弱いので流すと効果が弱まります。
そのため、こまめな掃除と頻繁に塗りなおしが必要です。週1回で十分です。ただ…
「正直拭き取りはめんどくさい」ですよね。
そういった方におすすめの方法は、「スプレーして放置するだけ」です。
これだけでも効果がありますので、寝る前などに汚れだけ洗い流した後にスプレーして終わりです。
朝起きた時には乾いており、しっかりと弾きます。
まとめ
今回試した結果、最もおすすめできる。1位は「ウルトラハードコーティングキッチンシンク水回り用」です。使用出来る範囲は限られていますが、正直シンク・浴室の2ケ所が出来れば十分です。
これまでのコーティング剤のデメリット(水滴が残りやすいので水アカになりやすい)がやや解消された商品なので試してみる価値はあります。
2位は「コーティング職人」です。タイトルの超撥水だけなら1位の商品です。
弾く能力は抜群にいいです。お風呂場の壁に使用すると1滴も水滴が残らないぐらい弾いてくれます。性能重視なら間違いなくこれがおすすめです。
安全面が気になるので子供がいる家庭、特に赤ちゃんがいる場合は使用場所は限定した方がいいです。
3位の「Tipo’s超撥水コーティング剤 弾き」は価格が安く、ホームセンターではたまに698円などで販売されています。
「お試しで使ってみたい」「そこそこ効果があって安いものがいい」
このような方にはおすすめです。
撥水コーティング剤を使用を上手く活用すると、掃除の負担が軽減できます。また水回りが常にキレイで、清潔な状態が保てますので衛生面が気になる方は特に使用いただきたいです。
以上、「超撥水効果の№1はどの商品?代表的な撥水コーティング剤3品を実際に試して比較!」でした!!!